「ふきのとう」は春のはじまりのお話です。
雪の下で、あたまを出そうとふんばっているふきのとう。
「よいしょ、よいしょ、そとがみたいな」
雪も、竹やぶも、春風がくるのをまっています。
空の上で、お日さまがわらいました。そして、ねぼうしている春風をおこしました。
春風が「や、みんな おまちどう」と言って、ふうっといきをはくと―?
国語の教科書に掲載され続け、愛されている、工藤直子さんの名作『ふきのとう』。
くすはら順子さんの繊細であたたかな絵とともに、はじめて絵本になりました。
言葉にできなくても、気持ちをたくさん感じているお子さんに。
子どもの小さな成長を大切に思っている親御さんに。
見えないところで育つ心に、そっと寄り添う絵本です。



